猫の腎臓病に挑む「AIMタンパク質」新薬とは? – 猫の寿命30年も夢じゃにゃい!?🐱

にゃ〜ん……。あたしルリマ、アメリカンカールの女の子にゃ。
猫族のあいだでは、年をとると腎臓がだんだん働かなくなる「慢性腎臓病」が、まるで避けられない運命みたいに言われてるのにゃ。
お友だちの中にも、それでお空に旅立った子がたくさんいるにゃ……。
それだけにゃくて、高齢の猫族の死因第1位って知ってた? 人族のみんなにも、もっとこの事実を知ってほしいにゃ。
でも最近、とってもすごい希望の光が見えてきたにゃ!
にゃんと東京大学の研究チームが、「AIM(エイム)」っていう特別なたんぱく質を使って、猫族の腎臓病を治せるかもしれない新しいおくすりを開発してるんだってにゃ🐾
「Apoptosis Inhibitor of Macrophage(マクロファージの細胞死抑制因子)」っていう、なんだかすごく長くてむずかしい名前だけど……カンタンに言うと、体の中の“いらないもの”をお掃除してくれるスーパーたんぱく質らしいにゃ。
もしこのAIMがちゃんと働けば、あたしたち猫族も、腎臓病に悩まされずにもっともっと長生きできるかもしれないにゃ。
今は15歳前後が平均寿命って言われてるけど、20歳、いや30歳まで元気に生きられる未来も夢じゃないにゃん✨
この記事では、人族のみんなにもわかりやすく、AIMがどんなふうに猫族を助けてくれるのか、いまどこまで研究が進んでいるのか、そして本当に安全なのか、かかる費用や今すぐできる対策も紹介していくにゃ。
あたしルリマが、「いち猫の目線」で、気になることをぜ〜んぶ、やさしくお話していくにゃ🐱💕
猫族の未来が変わるかもしれない「AIM」の物語、ぜひ最後まで読んでにゃ!

AIMタンパク質ってにゃに?
お掃除シールでからだの中をきれいにするタンパク質にゃ!
にゃ〜ん、人族のみなさん、あたしたち猫族のからだの中にも、毎日いろんな“ゴミ”ができてるの、知ってたにゃ?
たとえば古くなった細胞のカケラや、こわれたタンパク質、いらなくなった脂肪たち……そういうのが体内の「老廃物」って呼ばれてるにゃ。
でもね、それをそのままにしておくと、いろんな病気の原因になっちゃうのにゃ💦
そこで登場するのが、「AIM(エイム)」っていうすごいタンパク質にゃ!
これは東京大学の宮崎徹先生が発見したもので、Apoptosis Inhibitor of Macrophage(マクロファージの細胞死を抑えるもの)っていう正式な名前があるけど、簡単に言えば……
にゃんと、「からだの中のゴミに“お掃除シール”を貼ってくれる成分」なのにゃ!
このAIMがゴミにペタっとくっつくと、それを見つけたマクロファージっていう“お掃除細胞”がやってきて、ゴミをパクパク食べて片付けてくれるにゃ。
つまり、AIMは自分でお掃除はしないけど、「ここにゴミあるよ!」って教えてくれる、猫族にとっても人族にとっても大事なサイン係なのにゃよ🐾
ふだんは、AIMたんぱく質って「IgM」っていう抗体の“台紙”にくっついて眠ってるにゃけど、体にゴミが増えるとスルッとはなれて、ゴミに直行してくっつく!
そうやって、腎臓や肝臓、神経のなかにたまる“ゴミ詰まり”をお掃除してくれてるのにゃ✨
にゃんと、ヒトやマウスではこの仕組みがちゃんと働いて、病気の悪化を防ぐことができるっていう研究もたくさんあるのにゃよ!
特に腎臓では、壊れた細胞をAIMが見つけて、マクロファージがきれいにお掃除してくれるから、詰まりがとれて腎機能が回復することもあるんだってにゃ。

「でも猫族だけはAIMが動かにゃい!?だから腎臓がこわれていくにゃ……」
ところがにゃ……、ここがとっても大事なんだけど……
実はあたしたち猫族のAIMって、IgMにくっついたままに離れにくい体質にゃんだって。
つまり、どれだけ体の中にゴミがあっても、AIMは「お掃除シール」として出動できにゃいの……
東京大学の研究によると、猫族のAIMはヒトやマウスと比べて、IgMとの結合力がなんと1000倍近くも強いにゃ!
これじゃまるで、強力接着剤で貼りつけられたみたいにゃよ💦
だから腎臓にゴミがたまっても、AIMは近づけず、お掃除が始まらない……。
そのせいで、あたしたち猫族の腎臓では“排水管みたいな尿細管”がゴミで詰まりっぱなしになっちゃうのにゃ。
結果として、猫族は年齢を重ねるたびに少しずつ腎臓の機能が落ちて、最後には「慢性腎臓病」になってしまう確率がとっても高いのにゃ。
にゃんと、高齢猫の80%以上がこの病気になるってデータもあるくらい深刻なんだにゃ🐱
つまりね、人族のみんなが「老猫は腎臓が悪くなるのは当たり前」って思ってるその背景には、AIMが働かない猫族だけの“からだの宿命”があったってことにゃの……。
でも、だからこそ、AIMをあとから足してあげるおくすりが希望の光なのにゃ✨
▼参考:東京大学 淡春 猫と東大

猫用新薬開発の最前線 – どこまで進んでいるにゃ?🐱
「AIM猫薬、ついに治験までもうすぐにゃ!たくさんの応援でここまで来たにゃ」
にゃにゃっ、人族のみんな!
いま、わたしたち猫族の未来を変えるすっごいお薬が、あと一歩で本当にカタチになりそうなんだにゃ〜!
▼参考:産經新聞 <独自>タンパク質「AIM」を使った腎臓病のネコ用新薬が完成、令和9年春にも実用化へ
その名も「AIM猫薬(あいむねこやく)」。
これは東京大学の宮崎徹先生が20年以上も前から研究してくれていた、からだのお掃除たんぱく質「AIM(エイム)」を使った、猫族専用の腎臓病治療薬にゃのよ!
宮崎せんせいは2022年に東大を離れて、「AIM医学研究所」っていう新しい研究の場所を立ち上げたんだにゃ。
そして今は、「IAM CAT株式会社」っていう創薬ベンチャーといっしょに、お薬の量産や治験の準備がいよいよ最終段階まで進んでるにゃ。
2024年にはすでに安全性のチェック(非臨床試験)も終わって、
2025年春から、猫族を対象にした本格的な治験がスタートする予定にゃ!
しかも、症状が進みすぎていない段階の猫ちゃんに絞って治験するから、1年以内には効果を確かめられるかもしれないって言われてるにゃよ✨
このあと、治験データがしっかり揃えば、農林水産省に正式な薬としての申請ができるのにゃ。
新しいタイプのお薬だから時間はちょっとかかるかもにゃけど、先生たちは2027年春ごろの実用化を本気で目指してがんばってくれてるにゃ🐾
そしてにゃにゃっ……この開発、ほんとはコロナのときに資金が尽きかけてピンチだったんだけど……
にゃんと!全国の愛猫家さんたち2万人以上から、3億円近い寄付が集まって、開発が続けられたんだにゃ😭
この薬は、ほんとうに猫族と人族が一緒に未来を変えようとしてる希望のプロジェクトにゃのよ。

「今できることもあるにゃ!AIMごはんで腎臓をまもる作戦にゃ」
でもにゃ、人族のみんなが「AIM猫薬はまだ使えないの?どうすればいいの?」って思ってる気持ち、あたしにもよ〜くわかるにゃ。
じつはにゃんと、新薬の完成を待たずにAIMのチカラを活かす方法が、もうひとつ実用化されてるんだにゃ!
それが、ルリマも毎日食べている「AIM配合キャットフード」にゃ✨
これは、宮崎せんせいのチームが発見した「L-システイン」っていうアミノ酸の一種をフードに混ぜて、眠ってるAIMをIgMから引きはがすっていう仕組みにゃんだよ。
つまり、からだの中に眠ってるAIMたちをシャキッと目覚めさせる作戦にゃ!
2022年からは「AIM30」っていう商品名で販売されてて、腎臓病の発症を予防したり、初期段階の悪化を遅らせる効果が期待されてるにゃ!
▼参考:一般社団法人AIM医学研究所 コラム AIM活性化成分配合のペットフードについて
もちろんこれは治すための薬じゃなくて、あくまで予防・進行抑制を期待しての一般食にゃから、効果があったとしても中期〜末期の腎不全には効果が限定的にゃ。
でも、猫族は「具合が悪くなってからじゃ遅い」ことが多いから、
元気なうちからAIMごはんを食べておくのは、とっても大事な選択肢になるかもしれないにゃ!
にゃにゃっ、あたしたちの腎臓を守るには、
正体的には、「AIMごはんで日々のケア」→「AIM猫薬でしっかり治療」っていう二段構えの戦略になるかもしれないにゃん💪
AIM猫薬で猫族の未来は変わるにゃ?🐱
従来の治療との違い
まずにゃ、今までの治療って、あたしたちの腎臓を“治す”っていうより、“なんとか悪くならないようにがんばる”治療だったのにゃ。
たとえば、にゃ:
- 専用のごはん(腎臓療法食)を食べて、リンとかタンパク質の量を減らして、腎臓への負担を軽くするにゃ。
けど、あたしの好きなごはんが食べられにゃくなるのはつらいにゃ…… - お薬で血圧を下げたり、貧血をやわらげたり、利尿剤で毒素を出したり……にゃんか、お薬の種類がどんどん増えて、毎日おくすりタイムがストレスにゃ〜
- 点滴や補液も、脱水や毒素を減らすために定期的に通院にゃ。
でも、病院が苦手な猫族には、これもかなりの試練にゃ… - リン吸着剤や活性炭サプリで、ゴミを体の中から吸着する作戦もあるにゃ。
でもこれはあくまで“補助的”にゃ。
でもにゃ、こういう治療はどれも、腎臓の中にたまったゴミ自体を取り除くことはできないのにゃ。
だから、どこかで腎臓の限界がきちゃって……最後はやっぱり腎不全になってしまう猫ちゃんが多かったんだにゃ。

「AIM猫薬」の可能性にゃ
にゃんにゃんっ!
ここで、AIM猫薬のすごいかもしれないポイントを、ルリマが整理しておくにゃ💡
(※まだ治験中にゃから、実際の効果は今後確認されるにゃよ!)
✅【病気の進行を止める or 遅らせられるかもしれない】
ゴミがちゃんと掃除されれば、炎症の連鎖も止まるにゃ。
腎臓のダメージがストップすれば、元気な時間がのびのびにゃ〜♪
✅【猫のQOL(生活の質)がグンとアップ】
もしAIM薬で腎臓の負担が減れば、にゃんと厳しい食事制限をちょっとゆるめられるかもしれないにゃ。
おいしいごはんをまた食べられたら、それだけでしあわせにゃ……💕
毎日の苦いおくすりも減る可能性があるにゃ!
✅【人族(飼い主さん)のケア負担が軽くなる】
点滴に通う日々や、薬を飲ませるストレスが減って、猫族も人族も心にゆとりができるにゃ。
AIM薬は注射で、しかも高頻度じゃない予定にゃから、負担がぐっと少ないかもしれないにゃ。
✅【もしかしたら、寿命ものびる?】
宮崎先生は、「猫が30歳まで生きる日が来るかもしれない」って語ってるにゃ!
もちろん個体差はあるにゃけど、今まで15歳前後だった寿命が、20歳、25歳……ってなったら、あたしももっと長く人族と一緒にいられるにゃ😭✨

でもにゃ、ここで大事な注意点をルリマから一言。
このお薬はまだ治験中で、「未来に期待されている可能性」のお話にゃ。
すべての猫ちゃんに必ず効くと確定したわけじゃないから、希望と現実をちゃんと見分けるのが信頼ある人族のマナーにゃ!
それに、AIM猫薬が登場しても、壊れてしまった腎臓が完全に元通りになるわけではないってことも、しっかり理解しておいてほしいにゃ。
基本のケア(お水、食事、定期検診)は、これからも変わらず大事にゃよ🐾

「新薬が来るその前に…人族のみんなにお願いしたいことにゃ!」
●AIM猫薬はまだ準備中にゃ。でも、希望はすぐそこにゃ!
まず大事なお知らせにゃ。
2025年の今、AIMを使った猫用のおくすりは、まだ市販されていないにゃ。
でも、治験は今年中に始まって、順調にいけば2027年春ごろには実用化される見通しにゃよ!
だから、それまでの間は、今ある方法でしっかり腎臓を守っておくことが、とっても大事にゃの🐱
●体の中をのぞけないからこそ…検査で早めに気づいてほしいにゃ!
腎臓病はね、気づいたときにはけっこう進んでることが多いこわ〜い病気にゃ。
あたしたち猫族は、つらくてもじっとガマンしちゃうから、人族が早めに気づいてあげてほしいにゃ。
たとえばにゃ:
- 若いうちは 年に1回くらいの健康診断(血液検査)
- 7〜8歳を過ぎたら 半年に1回くらいが理想にゃ!
「クレアチニン」や「BUN(尿素窒素)」っていう数値をチェックすることで、腎臓のはたらきのレベルが見えてくるにゃ。
早めにステージを見つければ、対策も早くできて、あたしたちの未来も変わってくるにゃ!
●「AIMごはん」で日々のサポートもにゃんともありがたいにゃ!
いま手に入るものとして、L-システイン配合のAIMキャットフード(AIM30など)っていう選択肢があるにゃ。
これは、あたしたち猫族の体内で眠っているAIMを少しだけ目覚めさせるかもしれないごはんにゃの。
腎臓病がまだ軽いか、はじまる前くらいの段階なら、
このごはんで進行をゆっくりにすることが“もしかしたら”できるかもしれないと注目されてるにゃ!
もちろん、本格的な治療が必要になるステージになったら、このごはんだけでは間に合わないにゃから、
「予防・補助的な位置づけ」として、かかりつけの先生と相談しながら使ってほしいにゃよ。
●新薬はあたしたちの体にとってやさしい設計を目指してるにゃ。
AIM猫薬は、もともとあたしたち猫族の体の中にあるたんぱく質を使ってるから、すごく自然で安全な設計にゃ。
1回の投与量もごくごく少なくて、腎臓に負担がかかることはほとんどないって考えられてるにゃ。
でもにゃ、ごくごくまれに、たんぱく質の注射でアレルギー反応(ショック)を起こす猫ちゃんもいるらしく、
治験ではそういったリスクのある子を事前に調べて、慎重に対応してるんだってにゃ。
お薬が実際に使えるようになっても、お医者さんのもとでちゃんと様子を見ながらが安心にゃね!
あと、何度も使ってると体が抗体を作ってお薬の効き目が弱まる可能性もあるって言われてるけど、
今のところそういう事例は報告されていないにゃよ📋(でもこれは、長く観察していく必要があるにゃね)
●お金のことも、リアルにゃ話にゃ。でも希望はあるにゃ!
気になるお薬のお値段にゃけど、開発のはじめのころに1回数万円かかるかも?って心配されてたにゃ。
でもにゃ、製薬会社の協力でコストが下がって、原価が10分の1くらいまで抑えられる見込みが出てきたにゃ!
宮崎先生は、「できるだけ1回1万円以下くらいで打てるようにしたい」って話してくれてるにゃ。
しかも、注射の頻度はそんなに多くない予定だから、年に1〜2回で済む可能性もあるんだって!
自由診療になるから保険は使えにゃいけど、もしこの治療が広まったら、
助成制度や地域サポートができるかもしれないにゃって期待もあるにゃ。
人族ががんばって応援してくれれば、きっと“現実的な治療”として猫族に届く日がくるにゃ✨
▼参考:フェリシモ猫部 猫ブログ 猫のまもりびと 第22回 宮崎徹先生とトークイベント・後編
●AIMは人族の未来にもつながってるにゃ!
にゃんと、AIMって、あたしたち猫族だけじゃなくて、人族のみんなにもすごく大切なタンパク質なんだにゃ!
アルツハイマー型認知症や、がん、脂肪肝、リウマチなんかの人族の難しい病気にも応用できるかもって、今たくさん研究されてるにゃ。
だからこそ、あたしたち猫族がAIM治療で実績を作っていけたら、人族の医療にも役立つかもしれないにゃ!
人と猫が一緒に未来を切りひらくなんて、ちょっと感動しちゃうにゃ……💕

最後にルリマから一言にゃ🐱💬
AIM猫薬が広まれば、腎臓病は「もう治らにゃい病気」じゃなくなる日が来るかもしれないにゃ。
でも、その日までをどう過ごすかが、あたしたち猫族の“明日”を決めるにゃ。
毎日のごはん、定期的な検査、先生との対話、そして正しい情報を持つこと。
それが、新しい治療を待つ猫族のいのちを守る、いちばん確かな方法にゃのよ。
にゃんにゃん、ここまで読んでくれてありがとにゃ!
あたしたち猫族のこと、これからもずっとよろしくにゃ〜ん🐾💖
