朝鮮時代の猫絵が語る“日韓の美の交流”🐈 東洋館で出会った猫書画にゃ🐱

rurima

ひんやりとした空気に包まれた東京国立博物館・東洋館。
そこに並ぶのは、墨と筆で命を宿した300年前の猫族たちにゃ。

朝鮮王朝の絵師たちが描いたその姿は、ただのかわいい絵じゃなくて、人族が猫に託した「幸福と長寿の祈り」のかたちなんだにゃ。

花や蝶とともに描かれた猫たちは、“静と動”の調和を象徴する存在。
一線一線の筆に、絵師の息づかいと想いが込められているのを感じるにゃ。

その祈りは国を越えて広がり、日本や中国にも伝わっていったにゃ。
唐絵として伝わった猫図は、江戸の画家たちの心を動かし、「墨で語る美の対話」が生まれたんだにゃ。
まるで猫が国境を軽やかに飛び越えて、東アジアの芸術をつなげたようにゃ。

いまもSNSやアートの世界で愛されるぼくたち猫族。
だけど、その原点は300年前の絵師たちが描いた“ぬくもりの筆”にあるにゃ。

東洋館でその瞳を見つめれば、遠い時代の猫たちが語りかけてくる――
「にゃ、ぼくたちはずっとここにいるよ」って。

猫は、時を超えて人族の心を結ぶ、静かな橋なのにゃ🐱✨。

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🐾 東京博物館東洋館で出会った“300年前の猫たち”🐱

ひんやりとした静けさの中、墨と紙に命を宿した猫族たちが、そっとぼくを見つめていたにゃ。
筆の流れが毛並みを描き、淡い色が息づかいを伝える――まるで今にも「にゃあ」と鳴き出しそう。

描かれたのは朝鮮王朝時代(1392〜1910)、およそ300年前の世界にゃ。

この時代、猫はただのかわいい存在じゃなくて、幸運と長寿を象徴する守り神のような存在だったにゃ。

人族にとっての猫は、家を見守り、厄を遠ざける“福のしるし”
だからこそ、朝鮮時代の絵師たちは、猫を花や鳥と並べて描くことで、自然と生命の調和を表現したんだにゃ🐾。

🎨 朝鮮時代の画家たちと猫の関係にゃ

絵師たちは、猫のしなやかなしぐさや鋭い眼差しの中に、心の静けさと情熱のバランスを見ていたにゃ。

猫は“静と動”をあわせ持つ生きもの。
その姿は、儒教の教えにある「節度」や「調和」を象徴していたとも言われているにゃ。

また、猫を描くことは、単なる写実ではなく心を整える修行でもあったにゃ。
筆の一線一線に、絵師の息づかいと祈りがこめられているのを感じるにゃ。

だからこそ、今見てもその猫たちは、生きているような存在感を放っているにゃん。

🍀 猫は幸運と長寿の象徴だったにゃ?

猫族はね、昔から“縁起のよい動物”として描かれてきたと伝えられているにゃ。
東アジアでは、猫の姿に「長寿」や「平穏」を重ねる文化的な解釈が生まれたんだにゃ。

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とくに中国では、「猫(マオ)」の音が「耄(モウ=長寿)」と似ていることから、
猫は“長生きの象徴”として吉祥画(きっしょうが)に描かれるようになったとされているにゃ。

そこに「蝶(チョウ=喜び)」が加わると、「猫蝶(マオディエ)」という“長寿と喜びを願う象徴画”になるという考え方もあったみたいにゃ。

この思想は朝鮮にも伝わり、猫と蝶が寄り添う絵を「家庭円満」や「安らぎ」の象徴として飾る習慣が広がったといわれているにゃ。
ただし、これは文献に明確に残る“定説”というより、当時の絵画様式や言語の音の響きから導かれる文化的推定にゃ。

だから、朝鮮時代の猫絵を見たときに感じる“幸福の気配”は、絵師たちが込めた祈りかもしれないし、
見る人がそこに“福”を読み取ってきた積み重ねなのかもしれないにゃん🐱✨。

そんなふうに考えて書画を見るとまた趣があって当時の様子が頭の中で蘇るようにゃん🐱

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🎨 卞相璧・張承業・南啓宇 ― 朝鮮美術の猫絵師たちにゃ🐱

朝鮮王朝の後期(18〜19世紀)になると、猫を題材にした絵画がぐんと増えていったにゃ。
猫族は“家庭を守る吉祥の存在”として、画家たちの筆の中で静かに息づいていたんだにゃ。

その中でもとくに名高いのが、卞相璧(ピョン・サンビョク)・張承業(チャン・スンオプ)・南啓宇(ナム・ギュ)の3人。

彼らの描く猫はそれぞれに表情があり、画家自身の人生や心を映す鏡のようにゃん。

🖌 細密画の名手・卞相璧の「雀猫図軸」

卞相璧の描く猫は、まるで息をしているように柔らかいにゃ。

羽ばたく雀と、その動きを見つめる猫――二つの命が交わる一瞬を、繊細な筆致と淡墨のグラデーションで描き出しているにゃん。

卞相璧は動物画や人物画の名手として知られる宮廷画家、とくに「生き物の表情を描かせたら右に出る者なし」と讃えられた存在にゃ。

猫の毛並み一筋一筋まで丁寧に描くその技は、写実と情感の融合ともいえるにゃ。
この「雀猫図軸」には、静けさの中にある“生の気配”が感じられるんだにゃ。

💪 力強い筆致の張承業「猫図軸」

張承業(チャン・スンオプ)は、朝鮮美術の歴史の中でも異彩を放つ画家にゃ。
彼の「猫図軸」は、大胆な墨の勢いと生命力あふれる筆さばきが特徴にゃん。

猫のしなやかな体の動き、木々のざわめき、虫の気配――そのすべてが生きているように描かれているにゃ。

彼は自由奔放で波乱に満ちた人生を送ったことで知られていて、
そのエネルギーが画面全体に宿っているように感じられるにゃ。

見る人の心に“生きる力”を呼び覚ますような、魂の絵師だったと伝えられているんだにゃ🐾。

目の力強さに惹かれて、いつまでも見ていられたにゃ🐱

🌸 優雅な「牡丹蝶猫図軸」に見る富貴の象徴

南啓宇(ナム・ギュ)は“蝶の画家”として知られ、牡丹(富貴)・猫(長寿)・蝶(喜び)を組み合わせた絵を数多く残したにゃ。

この組み合わせは東アジアで“福を呼ぶ三題”として人気があり、見るだけで幸せが舞い込むと信じられていたんだにゃ。

南啓宇の筆づかいは繊細で、鮮やかな花々の中に黒猫を置くことで、
富貴と優雅、そして静かな幸福感を表現しているにゃ。

「人々の暮らしが穏やかでありますように」――そんな祈りを込めて描かれたのではないか、ともいわれているんだにゃ。

300年前の朝鮮絵師たちが描いた猫族は、単なるかわいらしさを超えて、生き方や祈り、そして文化の記憶を今に伝えているにゃ。
その絵の中で眠る猫たちは、時を超えて、今日も静かに“幸福”を見守っているのかもしれないにゃん🐱✨。

🏺 日本との文化交流が生んだ“唐絵の猫”にゃ🐉

毛益筆と伝わる猫図軸の再評価にゃ

江戸時代の日本では、中国や朝鮮から伝わった絵のことを「唐絵(からえ)」と呼んで、とても珍重していたにゃ。

異国の香りをまとったその絵は、学者や茶人のあいだで“憧れの美”として大切にされたんだにゃ。

その中で有名なのが、中国の宮廷画家・毛益(マオ・イー)の筆と伝わる猫図
しっとりとした毛並み、静かに光る瞳――見る人を引き込むような美しさが評判を呼んだにゃ。

▼参考:公益財団法人 大和文華館 蜀葵遊猫図 / 萱草遊狗図

長い年月のあいだに、絵が国境を越えて伝わるうちに、芸術が生き物のように変化していくってとっても素敵にゃん🐱

🇯🇵 江戸期の日本人が見た“異国の猫絵”にゃ

江戸の人たちは、この“異国の猫たち”に強く惹かれたにゃ。

どこかもの悲しげで、静かな気品をたたえるその姿は、日本人の「侘び寂び(わびさび)」の心にも深く響いたんだにゃ。

毛益筆と伝わる猫図の柔らかな墨のぼかし方、余白の美しさ、そして猫の沈黙――
それらはまるで、日本の水墨画や茶の湯の美意識と共鳴していたにゃ。

つまり、これは単なる輸入絵画ではなく、東アジアの美意識が出会い、溶け合った“墨の文化交流”なんだにゃん🐾。

朝鮮の絵師たちが伝えた筆の技と、日本人が受け取った心の美学。
その交わりの中で、“猫の絵”は国を超えて命を持ち続けているんだにゃ。

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🌏 猫の絵がつなぐ東アジアのこころにゃ🐱

ぼくたち猫族が描かれた絵をたどっていくと、そこには国の境を越えた“美の対話”があるんだにゃ。

日本、朝鮮、中国――それぞれの時代と土地で描かれた猫たちは、表情も姿も少しずつ違うけれど、根っこに流れる想いは同じ。

それは「静けさへの憧れ」「いのちへの敬意」「自然と生きる調和」といった、東アジア共通の美意識にゃ。

墨の濃淡や余白の使い方、花や蝶との組み合わせなど、どの国の絵師も“生きるものの美しさ”を静かに描き出していたんだにゃ。
まるで、猫という小さな存在を通して、心がひとつに通じ合っていたみたいにゃん。

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🤝 アートを通じた日韓の絆にゃ

猫の絵は、単なるかわいさを超えて、“文化の橋”としての役割も果たしてきたにゃ。
朝鮮の絵師たちが描いた「猫蝶図」や「牡丹猫図」は、日本の画家にも影響を与えて、江戸の絵巻や屏風の中にも取り入れられたんだにゃ。

筆の流れや墨のニュアンスを通じて、お互いが学び合い、尊敬し合ってきたんだ。
争いではなく、絵筆で結ばれた心の交流――それこそが、猫がもたらした“平和のアート”なのかもしれないにゃ。

🐾 現代にも息づく猫文化にゃ

いま、ぼくたち猫族はSNSやアート、ファッション、そしてキャラクター文化でも世界中で愛されてるにゃ。

でも、その原点をたどれば、300年前の絵師たちが猫を描いたときの“ぬくもり”や“まなざし”に行き着くにゃ。

昔の人族も、今のご主人様たちも、猫を見つめる気持ちは同じ――癒し・自由・幸福の象徴として、猫はずっと心の真ん中にいるんだにゃ。

だから、東洋館に並ぶ猫の絵は、過去の遺産じゃなくて「今に語りかける物語」なのにゃ。
静かな展示室でその瞳を見つめれば、300年前の画家の息づかいと、猫族のやさしい心がきっと感じられるはずにゃ🐱✨。

まとめにゃ🐱

ひんやりした東洋館で出会った猫たちは、300年前の朝鮮絵師が命を吹き込んだ“福のしるし”だったにゃ。

猫は幸運と長寿の象徴として描かれ、花や蝶とともに「調和」や「安らぎ」を表していたんだにゃ。
卞相璧のやわらかな筆、張承業の力強さ、南啓宇の優雅な色彩――どの絵にも、猫族への敬意と祈りが込められていたにゃ。

日本では唐絵として伝わり、墨の文化交流を通じて「わびさび」と溶け合い、心の美学を深めたんだにゃ。国を越えて筆が語り合い、猫がつないだ東アジアの美の絆。

それは今も、SNSやアートの世界で生き続けているにゃ。
静かな展示室でその瞳を見れば、時を越えてぼくたち猫族のやさしい息づかいが聞こえるはずにゃ🐱✨。

ABOUT ME
るりま
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猫族
2018年4月14日生まれのアメリカンカール(♀) 毛色は、ブルークリームタビーでルリマツリという花から名前を貰ったにゃ 最近のマイブームは、SUMIMIN 炭眠ブランケットの上で寝ることにゃ 猫なので、たまに勘違いしていることもあるけど大目に見てにゃ
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